


今回は、屋根の小工事に関する事例をご紹介します。
お客様から、
「棟の釘が浮いているので、工事をした方がいいと言われた」
というご相談をいただき、現地確認に伺いました。
屋根の棟とは、屋根の一番高い部分などに取り付けられている板金部分のことです。
この棟板金を固定している釘が浮いてくることはありますが、その状態によって、すぐに工事が必要な場合と、そこまで心配しなくてもよい場合があります。
今回のお客様は、最初から屋根工事を依頼されたわけではありませんでした。
もともとは、雨どいの一箇所が詰まってしまったため、近くの業者さんにゴミ詰まりの対応をお願いしたそうです。
その際に、雨どいに水が溜まっていることや、棟の釘が浮いていることを指摘され、
「このままだとどんどん壊れていく」
というような説明を受けたとのことでした。
屋根や雨どいは、お客様が普段ご自身で確認しにくい場所です。
そのため、業者からそのような説明を受けると、不安になってしまうのは当然です。
現地で確認したところ、確かに雨どいに水が溜まっている箇所はありました。
ただし、原因は雨どいそのものというより、屋根自体に若干の傾きが出ていることが関係しているようでした。
この場合、雨どいの勾配だけを簡単に直すことは難しく、無理に調整しても根本的な解決にならない可能性があります。
本格的に対策するのであれば、水が溜まる部分にドレーンを設置し、立てどいを使って下の雨どいへ排水する方法が考えられます。
しかし、今回の状態は、すぐに建物が壊れていくような緊急性の高いものではありませんでした。
そのため、お客様には、
「外壁塗装などで足場を組むタイミングがあれば、その時に一緒に工事をした方が費用を抑えられます」
とお伝えしました。
足場がない状態で無理に工事を行うよりも、足場を組む別工事のタイミングに合わせた方が、安全面でも費用面でも良い場合があります。



棟の釘についても、実際に確認しました。
確かに、数ミリ程度浮いている釘はありました。
しかし、棟板金自体はしっかり固定されており、すぐに飛んでしまうような状態でも、雨漏りにつながるような状態でもありませんでした。
お客様からご依頼をいただいていたため、今回は浮き気味の釘をすべて打ち込み、作業は短時間で完了しました。
現場までは車で1時間ちょっとの距離があり、今回の作業料金は15,000円となりました。
ただし、今回の工事は、正直に言えば、今すぐ絶対に必要な工事ではありませんでした。
もちろん、気になる部分を直しておくこと自体は悪いことではありません。
しかし、屋根の状態を必要以上に悪く伝え、不安を煽って工事につなげようとする業者には注意が必要です。
屋根は見えにくい場所です。
お客様が簡単に確認できない場所だからこそ、
「このままだと危ない」
「すぐに工事しないと壊れる」
と言われると、判断が難しくなってしまいます。
しかし、実際には今回のように、すぐに大きな工事をしなくても問題ないケースもあります。
大切なのは、今本当に必要な工事なのか、急いで行うべき工事なのか、将来的なタイミングで十分なのかを冷静に判断することです。
今回のような雨どいの水たまりや棟の釘浮きも、状態によって判断は変わります。
すぐに修理が必要な場合もあれば、次に足場を組むタイミングで十分な場合もあります。
屋根リフォーム相談窓口では、工事をすすめることだけを目的にするのではなく、現在の状態を確認し、お客様にとって無駄のない判断ができるようにお伝えすることを大切にしています。
屋根のことで不安を感じた時は、焦って工事を決める前に、まずは一度、正確な状態を確認することをおすすめします。
