


静岡県富士宮市にて、16年前に屋根の葺き替え工事を行わせていただいたお客様より、雨漏りのご連絡をいただき、現地調査に伺いました。
施工から16年が経過した屋根ではありましたが、実際に屋根に上がって確認したところ、破損や大きな不具合は見当たらず、見た目には非常に良好な状態が保たれていました。そのため、屋根表面の劣化や破損だけが原因ではない可能性が高いと感じました。
今回のようなケースは、施工後の経過としても珍しく、私たちとしても大変驚いた事例です。特に16年という年数を考えると、雨漏りが発生するには少し早い印象があります。
一方で、ここ最近の富士宮市では大雨が続いており、雨漏りのご相談自体が非常に増えている状況でした。今回もそうした異常な降雨量が重なり、一時的に屋根の許容量を超えてしまった可能性も考えられます。そのため、まずは今後の雨の状況も含めて、しばらく様子を見ながら判断していくこととなりました。



今回の屋根は三寸勾配で、使用されていたのはMFシルキーという屋根材でした。これは、現在広く知られているシルキーG2の前身となる屋根材です。
メーカー上では2寸5分勾配から対応可能とされていたため、三寸勾配は基準を満たしていました。しかし、実際の現場経験から見ると、横葺き屋根は勾配が緩い屋根にはあまり向いていないと感じる場面があります。理由としては、水の流れが弱くなり、雨水を含みやすくなるためです。
私たちは現在、たとえメーカー上で低勾配対応とされている横葺き屋根材であっても、より安全性を重視し、3寸5分以上でなければ採用を控える判断をしています。今回の事例は、その考え方の重要性をあらためて示すものとなりました。
屋根材の性能表示だけを見るのではなく、実際の勾配や雨の条件、地域特性まで踏まえて判断することが、雨漏りを防ぐうえで非常に大切です。
今後も降雨時の状況を確認しながら、お客様からのご報告をもとに、必要な対応をしっかり検討してまいります。
