


今回は、瓦屋根のケラバ部分に使用されている役物の上端にひびが入っているため、補修してほしいというご依頼をいただきました。
屋根の上にある小さなひび割れが見つかったきっかけは、ハウスメーカーによる定期点検だったそうです。
点検を担当した方からケラバ役物のひびを指摘され、「この部分は直した方がいい」と説明を受けたため、ハウスメーカーへ補修工事のお見積もりを依頼されました。
ところが、提示された金額がとても高額だったことから、相見積もりとして屋根リフォーム相談窓口へご相談いただきました。
現地調査を行ったところ、ひびが入っていた役物は、ハウスメーカーが独自に製作していると思われる部材でした。
また、一般的な金属製の役物ではなく、プラスチックのような樹脂製の素材が使われていました。屋根のケラバ部分に使用する役物としては、比較的珍しい素材です。
ハウスメーカー独自の部材であるため、私たちがまったく同じ製品を用意して交換することはできません。
私たちは金属を扱う屋根工事店ですので、同じ樹脂製の素材を使用した修理ではなく、割れている部分を金属板金でカバーする補修方法をご提案しました。
補修方法と使用する材料についてお客様にご説明し、その内容でお見積もりを提出したところ、正式に工事をご依頼いただきました。





補修工事では、最初に下敷きとなるコの字型の金属板金を製作し、ひびが入っているケラバ役物の上端部分へ取り付けました。
その内側に木材を入れ、現場の寸法と形状に合わせて製作した仕上げ用の金属板金をかぶせ、割れている部分全体をカバーしました。
木材の下にコの字型の金属板金を入れたのは、仕上げ用の板金を頭の小さなビスで固定する際、金属同士をしっかりと留められるようにするためです。
木材だけに固定した場合、将来的に木材が腐食すると、固定力が低下する可能性があります。
しかし、下敷きとなる金属板金をあらかじめ入れ、金属部材同士をビスで固定しておけば、万が一木材が腐食してしまったとしても、仕上げ用の板金が簡単に外れることはありません。
既存部材の上から金属板金をかぶせるだけではなく、内部の固定方法や将来的な耐久性まで考えて施工することが大切です。
今回の補修によって、ケラバ役物のひび割れに関するお客様のお悩みも解消され、工事は無事に完了しました。
ハウスメーカー独自の部材や、すでに同じ製品が手に入らない部材であっても、現場の状態に合わせて金属板金を製作することで補修できる場合があります。
