「瓦屋根がガタガタで雨漏りがある、穴が空いている場所も直したい」とのご依頼
こんにちは。現場管理桑畑です。静岡県藤枝市にお住まいのG様から、「古い瓦屋根で雨漏りに困っている」というご相談がありました。
【施工前】瓦に大きなズレやはがれがあり、コケも付着


G様邸は趣のある和型屋根(日本瓦の屋根)でした。長年雨風に耐えてきたのでしょう、ドローンで見てみると瓦がズレていたり、はがれが見受けられました。(昔ながらの土葺き工法だったため、固定力が弱いのが原因です。)
また、コケも多数付着していました。








天井裏も見せていただくと、雨水によって木材に黒いシミができていていました。
湿気によるカビも発生していました。
これだけ傷みが激しいと、野地板から交換し屋根葺き替えをする必要がありました。
ただ屋根が大きいので費用も高くなることが懸念点に。
G様ともご相談し、今回は雨漏りしている大屋根の裏面と瓦のズレが大きい下屋根のみを葺き替えることとなりました。
ガイドライン工法で、一枚ずつビス固定します
既存の瓦をすべて撤去し、野地板も交換しました。その上に防水シートを被せ、桟木を設置、瓦をビスで固定していきます。






従来は瓦を土で固定する方法でしたが、
「屋根が重くなり危険・強風や衝撃で瓦がずれやすい・落下しやすい」
というデメリットがあります。日本は台風や地震が多いため、ガイドライン工法でしっかり固定することが重要です。
ガイドライン工法とは?
地震や台風に強い瓦屋根の固定方法です。瓦を「引っかけ桟」と「釘やビス」でしっかり固定することで、瓦がズレたり飛んだりしにくくなります。従来の「土でのせるだけ」の工法より安全性が高く、国土交通省の指針に基づいた安心の施工方法です。
(阪神淡路大震災をきっかけに、2001年に最初のガイドラインを制定)


軒天は部分的に新しい板に交換


軒天も修繕しました。昔ながらの木の軒天は風情があっていいですね。
ただ、数箇所は雨水の浸入で腐食しボロボロになっていました。
この状態では、屋根裏に小動物や鳥などが入り込む危険性があります。
傷んだ部分を撤去し、新しい板に交換することとなりました。


軒天にピッタリ合うように寸法をはかり、木材をカットしてはめこみました。
念の為、雨樋にも金具を取り付けて支えにしています。
【施工後】瓦を一枚ずつ固定して、台風と地震に強くなりました!


コケだらけでズレも目立っていた瓦屋根でしたが、見事に美しくなりました。和風の住宅にマッチしていて素敵です!
G様にも「瓦葺きでできて嬉しいです。前より地震に強い作りになってよかったです!」と喜んでいただけました!






瓦屋根の場合は耐震性強化のために軽量の金属屋根や軽量瓦(防災瓦)をオススメすることが多いですが、「やっぱり日本瓦がいい」というお客様ももちろんいらっしゃいます。
現在は瓦を一枚ずつ固定する工法が義務付けられていて、倒壊やはがれのリスクはぐっと低くなります。日本瓦での葺き替えもできますので、お気軽にご相談くださいね。
※住宅全体の築年数も関係しており、ガイドライン工法なら絶対に家屋倒壊しない、ということではありません。
↓↓瓦屋根葺き替えの地震対策について詳しく解説しています!ぜひご覧ください!


お客様のご要望や屋根の種類に合わせて、適切な修繕をいたします!


当社では今回のような部分的な修繕も大歓迎です!
屋根を全面葺き替えできればそれにこしたことはありませんが、
「雨漏りの範囲、費用の問題、あと何年住むのか」などいろいろな条件を考えると、部分葺き替えが適しているケースもあります。
無理に高額なリフォームを勧めることはありませんので、ご安心くださいね。遠慮なくお客様のご要望をお聞かせください!
最後までご覧いただきありがとうございました!