住まいを守ってくれる屋根は、住宅の中でも最も大切と言っても過言ではありません。
それなのに、屋根の劣化を見つけても「ちょっと割れただけだから」と放置していませんか?
結論から言うと、屋根の劣化を放置するのはキケンです!
外観はひどくなくても、内部の見えないところで劣化が進んでいる可能性があるからです。
問題に気づいた頃には時すでに遅し、修繕費が膨大になり、作業も大掛りなものになってしまいます・・・
そうならないためにも、今回は雨樋(あまどい)・軒天(のきてん)も含めた屋根まわりの劣化サインと対処法をご紹介します!
屋根の劣化サインを見逃さず早めに対処すれば、費用も手間も抑えることができます!
屋根の劣化サイン
はがれ、浮き
屋根材のはがれや浮きは、金属・スレート・瓦など、どの屋根材でも起こりやすい劣化症状です。屋根にはルーフィングという防水シートが貼られていますので、屋根がはがれたから即雨漏りというわけではありません。
しかし、屋根がはがれる=防水シートが剥き出しになっている状態なので、放置すると当然防水シートが劣化し、雨漏りにつながります。
ひび割れ、欠け
スレートや瓦屋根だと、ひび割れが起きやすいです。ヒョウや台風時の飛散物などが当たると、ひびが入ることがあります。
割れた部分が落ちてきて人に当たると大変なことになりますし、雨樋に入ると詰まりの原因になります。
また、ひび割れを放置するとそこから雨水が侵入し、防水シートの劣化や雨漏りの原因になります。
屋根板金のはがれ
屋根の端やてっぺんに取り付けられている金属のパーツを屋根板金と言います。それらは、屋根から雨樋にスムーズに雨水が流れるよう設置されています。
そのため、屋根板金がはがれると雨水が想定外の方向に流れ、外壁や軒天に直接当たる恐れがあります。
するおと、外壁のヒビや隙間から雨水が侵入して雨漏りや内部建材の腐食の原因となることも。
雨樋(あまどい)の劣化サイン
詰まり
雨樋は上部にあるのでなかなか気づきにくいですが、落ち葉やゴミなどが溜まると詰まってしまうことがあります。
雨樋は雨の排水路なので、詰まってしまうと思わぬところに雨水が入り込み、トラブルになる可能性大です。
※雨樋は高い所にあるので、自己判断で掃除するのは危険です。専門家に相談して掃除を依頼しましょう。
破損(穴あき、変形)
穴が空いたり変形しているということは、雨樋本来の役割が果たせていないということです。外壁や基礎などに雨水が直接当たっているかもしれません。そうなると外壁や基礎の劣化が早まり、住宅全体に影響がでてしまいます。
本体や金具のサビ
金属製の雨樋や金具にはサビが発生しやすいです。サビを長期間放置すると金具が腐食し、雨樋が外れ、雨水の飛散や本体の破損につながります。
雨樋が外れた状態で雨が降ると、想定外の場所に雨が当たり、騒音も発生しやすくなります。
軒天(のきてん)の劣化サイン
シミ
軒天にシミができているということは、すでにどこかで雨漏りが発生している可能性があります。
外はそんなにひどい状態ではないものの、内部を調べたら腐食が進んでいた、というケースもよくあります。
塗装のはがれ
軒天の塗装のはがれは、地面からの日光の照り返しや湿気によるものが多いと思われます。今すぐ危険ということではありませんが、塗装がはがれると軒天本体の劣化が早まってしまうので、塗装で保護することをオススメします。
カビ、コケ
軒天はもともと日陰になりやすいので、湿気もたまりやすい場所です。表面にカビやコケが付着しているだけなら様子見でもOKです。
ただ、あまりに放置しすぎると軒天が腐食して穴があいたりすることもあるので、防カビ塗料などで塗装すると安心です。
屋根まわりの劣化を放置するとどうなる?
①雨漏りの発生
屋根がはがれたりすると、その下の防水シートが劣化して雨水が屋根裏に入り込んでしまいます。また、雨樋が正しく機能せずに雨水の排出経路が塞がれると、逃げ道を失った雨水が思わぬところから建物内に侵入することも。結果として雨漏り、腐食、カビの原因となってしまいます。
②雨水が想定外の場所に当たり、建物全体の劣化が早まる
住宅を作る際は、雨水がスムーズに流れるように緻密な設計がなされています。しかし、雨樋や屋根の破損があると想定外の場所(外壁や窓、住宅基礎など)に雨水が当たり、住宅全体の劣化につながります。
③台風などで劣化部分が飛散し、ご近所トラブルに発展
屋根の浮きやヒビ割れ、雨樋の破損などを放置していると、台風の時に飛散する恐れがあります。パーツが飛んでいくだけならまだいいですが、特に住宅が密集している地域では隣家や人に当たるなどしてトラブルに発展してしまいます。
屋根や雨樋、軒天の不具合が見つかった時の対処法とは??
まずは専門業者に点検してもらいましょう!
素人判断で直さずに、屋根修理の専門家に相談してまずは点検してもらいましょう。無料点検を行なっている業者も多いので、何件か問い合わせをしてみてください。
キケンなので、絶対に自己判断で修繕しないでください!
・脚立に登れば届くから、自分でも直せそう
・DIYしたほうが安くすむ
こうした考えは大変キケンです(業者の仕事が減るから言っているわけではありませんよ!)
・自宅の屋根を直そうとして脚立から転落し骨折した
・DIY修繕をしたら見た目だけ直ったけど内部で劣化が進行してしまった
などの本末転倒なケースが後を断ちません。(他のリフォーム業者ですら知識不足の修繕をしてしまい、弊社スタッフがやり直した事もあります)
必ず屋根修理の専門家に相談してくださいね!
どうやって直すの?屋根まわり修繕の事例をご紹介!
屋根カバー工法 以前から続いていた雨漏りを修繕、雨樋交換も!
静岡県富士宮市にて、雨漏りの修理依頼を受けました。以前の点検で雨漏りを確認していましたが、致命的な雨漏りでは無いので「直ぐに直さなくても大丈夫ですから、何年後かでも大丈夫なので連絡を下さい」とお伝えしてありました。
今回は既存の屋根の上に防水シートを張り、その上に屋根材を設置していくカバー工法です。
屋根材を設置し終えたら、屋根板金という金属で屋根材同士の隙間をカバーします。こうして屋根に板金などを設置して雨の流れをコントロールすることを雨仕舞いと呼びます。
また、雨樋も屋根に合ったものに交換しました。私達の屋根カバー工事は、なるべく雨樋に雨水が落ちるように工事をします。ですが、今回の様に雨樋も変えて頂けるとより調節がしやすいです。
屋根葺き替え工事 屋根材のヒビ割れが目立っていた
静岡県三島市にて雨漏りのご相談を受け、現地調査に伺いました。20数年前に他社様が施工された屋根で、ノンアスベストタイプですと著しく劣化する屋根材でした。予想通り多くの割れや欠損がありましたので古くなったかわらUを撤去して新しい屋根材に葺き替えるご提案をさせていただきました。
既存の屋根材を撤去し、新品の合板と防水シートを張ります。雨水の浸入を防ぐ最後の砦になりますので、丁寧に施工していきます。立平葺きはガルバリウム鋼板でできており、一番低い軒先から一番高い棟までが1枚のつなぎ目のない屋根材になっています。雨漏りが止まり、お施主様にも喜んでいただけました。
雨樋交換 雨樋が破損し、外壁に雨水が漏れていた
東京都八王子市にて雨樋交換を行いました。雨樋の破損により排水が漏れ、外壁に流れてしまっている状態でした。雨樋は塗装にて修復することも可能ですが、今回は破損してしまっていることと、他の箇所にもひび割れが見受けられたため、丸っと交換することをご提案させていただきました。
雨樋の長さが足りない場合は繋いだり、コーナー部分は曲がっている部材を取り付けたりしています。また、住宅の下の方に雨水を流す縦樋(たてどい)と連結する部分には落とし口という穴を開け、集水器を取り付けます。各住宅ごとに寸法が違うので、雨樋を設置するのって結構難しいんです。職人の腕の見せ所です!
軒天補強 雨漏りを放置した結果、軒天もボロボロになってしまった
静岡県富士宮市にて、スレート屋根の雨漏りを放置しすぎたために軒天や破風板もひどく破損している住宅の修繕を行いました。今回の現場は私たちも直せるか不安になるレベルでしたが、なんとか修繕できました。屋根はコケが付着しているものの、割れは少なかったです。下地の防水シートの劣化が原因の雨漏りでした。
傷んだ軒天などは全て撤去し、新たに木材で骨組みを作り補強、そこに板金を取り付けました。この板金は既製品ではなく、私たちが現場で寸法をとり加工場で加工したものです。板金を手作りするのはすごくやりがいを感じ、特に好きな仕事です。お客様もキレイになっていく工程を見て驚いていらっしゃいました!
屋根まわりの劣化を見つけたら、早めに専門家へご相談ください!
屋根は住宅の中で最も傷みやすい部分ですが、上部にあるため劣化を発見しづらい場所でもあります。
そのため、定期的なメンテナンスをすることをオススメします!ただ、
「悪徳業者もいると聞くし、本当に信頼できるの?」
「必要ないのに色々な工事を追加しない?」
など不安に思う方もいらっしゃいますよね?
悲しいことに悪徳リフォーム業者がいるのも事実なので、数社に見積もりを取るなどして即決しないことも大切です。
私たち屋根リフォーム相談窓口では無料の屋根点検を行っていますが、必要のない工事を無理にすすめることは決してありません。
必要なものだけを適正価格でご提案しますので、安心してご相談ください!