太陽光パネルの設置を検討しているお住まいの屋根が、ノンアスベスト屋根であるケースも多いでしょう。
しかし、2008年までに製造されたノンアスベスト屋根には劣化や強度不足といった問題があり、そのまま太陽光パネルを設置するのは危険です。
この記事では、ノンアスベスト屋根に太陽光パネルを載せるリスクと、設置前のリフォームに適した屋根材について詳しく解説します。
ノンアスベスト屋根に太陽光パネルの設置をオススメしない理由
太陽光パネルを設置すると、基本的に20年以上はそのままの状態が続きます。
もし屋根がそれより早くダメになってしまったら・・・家はどうなるでしょうか?
雨漏りが発生してから、パネルを外して屋根工事を行った例もありますが、できれば避けたい事態ですよね。
ここでは、ノンアスベスト屋根に太陽光パネルを設置するリスクについて、詳しく解説します。

「太陽光パネルを載せてはいけない屋根」ってどんな屋根?
太陽光パネルは1枚あたり約15~20kgです。
何枚も載せると、屋根全体で数百キロ。かなりの重量ですね。
屋根が劣化すると、重さに耐えきれずにひび割れや歪みが発生して家全体の耐久性にかかわります。
必要に迫られて屋根のリフォームをしようとしたとき、太陽光パネルが載っていると撤去・再設置の費用がかかる、大がかりな工事になってしまいます。
「太陽光パネルを載せてはいけない屋根」はこんな屋根です。
- 2000年代前半までに建てられたノンアスベストの屋根
- 築10年以上経過して、一度も点検や補修をしていない屋根
特に「ノンアスベスト」の屋根材は、経年劣化が激しく、強度不足が問題となるケースが多いため、太陽光パネルの設置には向いていません。
ノンアスベスト屋根とは?

昔、スレート屋根は強度を高めるためにアスベスト(石綿)を使って製造していました。
ノンアスベスト屋根とは、そのアスベストを含まないスレート屋根のこと。
2000年代初頭に、発がん性の問題が指摘されてアスベスト使用が規制されると、各メーカーはアスベストを含まないノンアスベストの開発を進めました。
ところが、初期に開発されたノンアスベストは、耐久性の面で問題を抱えていたのです。
強度不足による劣化が早く、次のような症状が発生しやすいのが特徴です。
- 表面がボロボロと剥がれる
- ひび割れたり欠けたりする
- 反りや浮きが見られる
ニチハが1996〜2008年にかけて販売していたセメント系の屋根材。
耐久性に問題があり、築7〜8年を過ぎたあたりから表面の剥離が発生しやすいことで知られています。
リフォーム業界では「パミール=葺き替え必須の屋根材」として認識されており、塗装メンテナンスでは対応できないケースがほとんどです。
「パミール」以外にも、「コロニアルNEO」や「セキスイかわらU」などアスベスト規制が始まった時期に製造されたスレート屋根は、同じ問題を抱えています。
問題となるノンアスベスト屋根の流通期間は1990年代〜2008年までです。
初期のノンアスベスト屋根を使用している可能性があれば、太陽光パネルを載せる前に屋根のリフォームを検討しましょう。
屋根リフォーム後に太陽光パネルを載せるメリットとオススメの屋根材
屋根リフォームを行ってから太陽光パネルを設置することで、2つのメリットがあります。
さらに、プロの目線から、リフォームにオススメの屋根材もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
メリット①屋根の耐久性が向上し、安全に設置できる
年数の経ったノンアスベスト屋根のように、屋根材が傷んでいる状態で太陽光パネルを設置すると、固定金具の部分から雨漏りが発生するリスクがあります。
屋根リフォームを先に行えば、屋根の耐久性が向上し、パネル設置後の雨漏りからお住まいを守れます。
新しい屋根材にすることで、パネルの固定もしっかりできるため、強風や地震でパネルが落下するリスクも軽減できます。
メリット②「屋根リフォーム+太陽光パネル設置」一括工事でコスト面でもお得
「太陽光パネルの設置を考えているのに、その前に屋根のリフォームもしなきゃいけないなんて、出費がかさむなぁ」とお考えになるかもしれません。
その場合は、屋根リフォームと太陽光パネルを同時に行うことでコストを抑えられます!
リフォームをせずに太陽光パネルの工事だけをしてしまうと、危険なだけでなく、屋根のトラブルがあった際にもう一度工事を行うことになるため、結果的にコストもかさんでしまいます。
- 足場代の節約(約15~25万円)
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屋根工事と太陽光パネル設置を別々に行うと、その都度足場を組む必要があり、2回分の費用がかかる。
- 施工費の削減(約10~25万円)
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一括工事にすることで、業者の作業工程がスムーズになり、工期短縮と人件費の節約が可能。
- 管理コストの削減(約5~10万円)
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施工管理を一元化できるため、打ち合わせや調整の手間を減らせる。
別々の業者に依頼するとスケジュール調整が難しくなるが、一括施工なら工期も1~2週間短縮できる。
「屋根リフォーム+太陽光パネル設置」を同時に施工すれば、 合計30~60万円のコスト削減が期待できます!
カバー工法を選べば、さらに以下の費用を削減することができます!

・解体・撤去費用の削減(約20~40万円)
既存の屋根を撤去せずに新しい屋根を重ねるカバー工法なら、撤去・廃材処分費を抑えられる。
・処分費の節約(約10~20万円)
アスベスト含有の可能性がある場合、撤去処分費が高額になりがちだが、カバー工法なら処分費がかからない。
まずは、屋根の点検を依頼して、最適なリフォーム方法を考えてみましょう。
カバー工法に対応していない施工業者では、既存の屋根を撤去して新たに葺き直す「葺き替え」工事しか見積もりが出せません。
料金的にも選択肢が狭まってしまいますので、幅広い工法に対応した業者に相談することをおすすめします。
軽量で耐久性の高い「ガルバリウム鋼板」のおすすめ屋根材をご紹介!
太陽光パネルの設置を考えて屋根リフォームをするなら、軽くて耐久性のある「ガルバリウム鋼板」がおすすめです。
ガルバリウム鋼板のメリット

・軽量
→建物への負担が少ない
→屋根カバー工法にも対応可能
・サビにくい
→耐久性が高く、メンテナンスの手間がない
・防水性が高い
→雨漏りしにくい
ここからは、屋根リフォーム相談窓口でも実際に採用しているオススメの屋根材をご紹介します!
1. スーパーガルテクト(アイジー工業)

表面のメッキに添加された2%のマグネシウムが超高耐久・耐腐食性を実現。
遮熱性鋼板と断熱材を組み合わせた屋根材なので、夏の暑さや冬の寒さを和らげてくれます。
特殊な「ちぢみ塗装」を採用しており、高級感のある質感も魅力。
2. 横暖ルーフS(ニチハ)

スーパーガルテクト同様、超高耐久・耐腐食性を一体成型した屋根材。
優れた断熱性能を発揮する「超高耐久 横暖ルーフ」のスタンダードモデル。
25年の穴あき保証付き。
3. シルキーG2(福泉工業)

日本瓦の約1/10の軽さで、建物への負担を極力抑えた屋根材。
遮熱顔料を含んだ塗装が施されており、赤外線を反射して小屋裏の温度上昇を抑制。
9mmの硬質ウレタンフォームで、断熱効果と防音効果も抜群。
屋根リフォーム相談窓口での施工事例
屋根リフォーム相談窓口の加盟店では、屋根全体の耐久性を上げる施工の実績が多数あります。
施工事例をご紹介しますので、太陽光パネルの設置をお考えの方は、ぜひ参考にしてください!
静岡県三島市|ノンアスベストスレート屋根からシルキーG2に重ね葺き工事


屋根材の落下や割れのご相談がありお伺いしました。
あちこちに割れや欠けが見られましたが、ノンアスベストの屋根材ですので、補修や塗装では対処できません。
シルキーG2でカバー工法による「重ね葺き工事」をご提案しました。
現状のお色に近いものをご希望でしたので、グリーンで施工します。

既存の屋根には欠損や落下が見られました。

既存屋根材の上にルーフィング(防水シート)を張ります。

屋根材本体を下から上へ張っていきます。最後に棟を取り付けて完成です。

静岡県浜松市|パミールからガルバリウム鋼板に葺き替え工事


既存の屋根は、ニチハの「パミール」でした。
今回の屋根材は劣化がひどく、カバー工法では施工ができない状態でしたので「葺き替え工事」を行います。

既存の屋根材を外すと、古いルーフィングと野地板が顔を出しました。

既存の野地板、ルーフィングはそのままに新しいものを張っていきます。

新しい屋根材をビスで取り付け、棟板金やケラバなどを取り付けたら完工です。

太陽光パネルの設置も、屋根リフォーム相談窓口へ!
太陽光パネルを設置する際、屋根の状態をしっかり確認せずに載せてしまうと、後々大きなトラブルにつながる可能性が高いです。
屋根リフォーム相談窓口にご相談いただければ、静岡・八王子を拠点とする地域密着の屋根工事専門店が、お住まいを丁寧に点検し、最適な提案をいたします。
屋根リフォーム相談窓口なら、太陽光パネル設置の知識も豊富!
屋根リフォーム相談窓口に加盟する施工会社は、屋根の専門家として正しい知識と技術を持っています。
太陽光パネル設置に関する最新の技術を学ぶために、確かな施工方法を身につけています。
先日も、太陽光パネル取付の講習を受講してきました!

太陽光パネル設置を考えるなら、まずは屋根の点検・相談を
「うちの屋根に太陽光パネルを載せても大丈夫?」と不安に思われる方は、まずは屋根リフォーム相談窓口にご相談ください。
屋根の状態を詳しくチェックし、耐久性を考えた最適なプランをご提案します。
大切な屋根を長持ちさせるために、まずは無料相談から始めてみませんか?
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