雨風を凌いでくれている屋根ですが、今、金属瓦に注目が集まっているのをご存知でしょうか。
私たちが住んでいる日本は地震や台風などの災害の心配がありますが、金属瓦はそれらの被害に強い屋根と言われています。
屋根が重たかったり耐風性が低いと、思わぬトラブルになることも。
地震や台風などには様々な方法で備えていると思いますが、大切なお住まいを守るために屋根にも注目してみてはいかがでしょうか。
また、金属と聞くと海沿いの方は「塩害が心配」というイメージがあるかもしれません。
しかしながら、金属瓦は海沿いや湿気の多い環境のお住まいの方にも多く選ばれています。
今回は金属瓦がどのような屋根材なのか、メリットやデメリットを中心に詳しく解説します。
海沿いにお住まいの方、建物の耐震性を向上させたい方には特におすすめですので、ぜひ最後までご覧ください。
金属瓦とは?
金属瓦とはアルミニウムや鋼板などで作られている屋根材です。
一般的な瓦屋根は陶器や粘土が多いため重量がありますが、金属瓦は軽量で薄い屋根瓦であることから建物に負担をかけません。
他にもたくさんのメリットがあることから、家庭用はもちろんのこと商業施設まで幅広く採用されています。
リサイクルも可能なので環境にもやさしく、SDGsの観点でも高く評価されています。
金属瓦の5つのメリット
金属瓦にはたくさんの魅力があるため、さまざまな建物に採用されています。その理由を大きく5つに分けて解説します。
①耐久性が高い
金属瓦はセメント瓦やスレート瓦に比べて高い耐久性を持ち、雨風や紫外線などの外的ダメージに強く、お住まいの頂上という過酷な環境にも長期間耐えることができます。
耐久性が低い屋根材を採用すると割れやサビなどが早期に発生し、雨漏りに繋がる恐れがあります。金属瓦でもいずれは寿命を迎えますが、その期間は他の屋根材よりも長期になります。
そのため、金属瓦を採用することはお住まいにとってもご家族にとっても安心できると言えます。
②塩害や湿気に強い
金属瓦には塩害や湿度にも強く、サビにくいという特長があります。
そのため、海沿いや湿度の高い環境にお住まいの方には大変おすすめの屋根材です。
製品の中には「塗膜・赤サビ15年保証」「海岸から〇〇m保証対象」など、メーカーが保証を付けているものもあります。
メーカーが保証を付けられるほどサビに強いということが分かりますし、万が一の場合でも安心です。
③耐震性が高い
金属瓦は粘土瓦の約10分の1ほどの重さです。
重たい屋根ほど建物が揺れた際の重量が高くなり、地震の被害が大きくなる傾向にあります。
一方で軽量の屋根は重心が低いため、重たい屋根のお住まいほどの揺れにはなりません。
重たい屋根が葺いてある場合は金属瓦に葺き替えることで、万が一、大きな地震が起こった場合でも建物が倒壊するリスクを大幅に軽減することできます。
④デザインが良い
金属瓦のデザインは製品によって大きく異なりますが、どれも現代的で高級感があります。
従来の瓦の雰囲気を持つ製品やモダンな素材感を併せ持つタイプ、シンプルで周りの環境とも調和しやすいものなど、多様なデザインに対応できるのも選ばれている理由です。
カラーバリエーションが豊富な製品もあるので、きっと気に入るデザインの屋根が見つかるでしょう。
⑤断熱性の高い製品が多い
夏の暑い日は屋根の温度がおよそ70~80℃まで達し、屋根の熱さが室内に届いてしまうという問題があります。
金属瓦は断熱性が高い製品が多く、太陽の熱の侵入を抑えるため、エアコン代などの光熱費の削減に期待できます。
さらに冬は室内の暖かさを外に逃がしにくくなるため、年間を通して住みよい環境に役立ってくれるでしょう。
ただし、全ての金属瓦が断熱性が高いとは言えません。屋根リフォームを検討される際は製品ごとの性能をカタログや工事業者にご確認ください。
金属瓦の2つのデメリット
屋根材選びはメリットばかり見ていると、後悔してしまうかもしれません。
金属瓦にもデメリットがあるので、懸念点も踏まえて採用するかご検討ください。
①雨音が気になる場合がある
金属瓦は薄く軽量な屋根材のため、雨や風が当たる音が他の屋根材より大きく聞こえる場合があります。
寝室の真上が屋根の場合は「雨音が気になって眠れない」と、生活に影響を及ぼす可能性も考えられます。
そのため、金属瓦を葺く場合には断熱材や防音材を追加することをおすすめしています。
また、最近では防音性を向上させた金属瓦も登場していますので、そのような製品も候補に入れるといいでしょう。
②工事費用が高くなる可能性がある
スレート瓦やトタン屋根など安価な屋根に比べると、金属瓦を施工する費用が高くなる傾向にあります。
特に寿命が長い金属瓦や機能性の高い製品を選ぶと、価格はより高くなるでしょう。
ただ、グレードが高い金属瓦は長期間に渡ってメンテナンスが不要な場合が多く、長期的なコストパフォーマンスには優れています。
今のお住まいに長く住む予定の場合は価格が割高でも、長い目で見ればお得と言えます。
また、自治体や採用する製品によっては補助金を受け取れる可能性があります。お住まいの市町村のHPを確認するか、地域密着の屋根工事業者に問合せてみましょう。
金属瓦の種類を3つ紹介
金属瓦には種類があり、耐用年数、デザイン、価格などそれぞれに違いがあります。
ここでは金属瓦の種類別に3つ紹介します。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板とは、金属鋼板をアルミニウム・亜鉛・シリコンでメッキしたものを言います。このことから『アルミ亜鉛合金めっき鋼板』とも呼ばれることもあります。
ガルバリウム鋼板の屋根は現在、日本での普及率が約60%以上と、半数以上の建物に採用されている人気の高い屋根材です。
その理由は金属屋根ながらサビに強いうえに軽量で耐震性が高く、価格も比較的安価な屋根材だからでしょう。できるだけ価格を抑え、メリットが多い屋根材を選びたいという方に向いています。
ただ、サビには強いですが全くサビないというわけではありません。使用する製品やお住まいの環境によっては早めにメンテナンス時期がくる可能性もあります。
アルミニウム瓦
アルミニウム瓦は超軽量と言われるほど軽く、耐候性も高いので美観と機能を長期に渡って維持します。寿命はおよそ50年と、かなりの長寿命です。
耐腐食性にも優れているので海沿いにお住まいの場合や湿気の多い環境にも適しています。
カラーバリエーションも豊富で、和風・洋風のどちらのお住まいにも合うようなデザインの商品が多いです。
ただ、金属瓦の中では衝撃性が低いため、台風など強く打ちつけるような大雨、雹などの激しい天候には対策が必要です。
ステンレス瓦
ステンレス瓦は鉄・クロム・ニッケルなどを含むステンレス製の素材を用いた屋根材です。住宅では水回りにも用いられているため、馴染みがある方もいらっしゃると思います。
アルミニウム瓦と同様に寿命が長く、約40~50年も持つと言われています。
サビに強く、塩害の心配がある海沿いにお住まいの方には大変おすすめです。
ただし、その性能の良さと比例して金額も割高になります。現在、普及率の高いガルバリウム鋼板と比べるとステンレス瓦の方が約2~3倍もほど高額になります。
しかしながら、メンテナンスがほとんど必要ないため、ランニングコストはそれ程かからないでしょう。
屋根のプロがおすすめ!進化したガルバリウム鋼板屋根
ガルバリウム鋼板は1972年に開発された建材ですが、その性能は日々、進化を続けています。
ここでは屋根リフォーム相談窓口の加盟店でも施工事例の多いおすすめ商品を紹介します。
シルキーG2(福泉工業株式会社)
シルキーG2は遮熱ちぢみ塗装が施されている、断熱材一体型ガルバリウム鋼板屋根です。
遮熱顔料入りの塗装によって高い耐久性を実現しました。
屋根の裏面がウレタンフォーム+アルミライナー紙という断熱性の高い建材が使われているため、夏は涼しく、冬は暖かい住まい作りに役立ってくれます。
また、過酷な環境を再現した試験では強風、大雨でも耐えられる結果になっています。
風速60mの強風を10分間に渡って当て続けてもバタつきが起こらないほどの高い耐風性を証明しました。
さらに風速30mの強風の中で1時間に240㎜の水をかけ続けた水密性試験においても一滴の漏水も確認されませんでした。
耐震性の点においてもガルバリウム鋼板で軽量なため、地震への備えになります。
従来の瓦の約1/10の軽さで、建物が揺れた際の被害を軽減します。
レクトプルーフ(マックス建材)
『RECT(レクト)』は直線を、『PROOF(プルーフ)』は実証を意味する、シャープな美しさと強靭さを表すネーミングの商品です。
ガルバリウム鋼板でありながら、デザインは瓦風なので見た目にこだわりたい方に特に人気があります。
性能も非常に高く、風速120m/秒でも破壊されないことが実証されています。
さらに縦方向に山型の形状をしていることから、雨漏りが起こりにくく、横殴りの雨を想定した実験でも漏水が確認されませんでした。
また、表面にフッ素樹脂加工が施されていることから雨音が響きにくい仕様になっています。
静岡・八王子の屋根のことなら、屋根リフォーム相談窓口へ!
私たちが住む日本は地域によって塩害、大雪、台風など起こり得る災害が異なるため、適用する建材選びが大切です。
特に屋根はお住まいの頂上にあり、過酷な環境ですから上記のような天災、震災に耐えられる製品を選ばなければなりません。
屋根リフォーム相談窓口の加盟店は静岡・八王子を拠点とした地域密着店で設立されました。
その地域の特性に合わせた屋根材選びを提案、施工いたします。
「屋根が古くなってきたから新しくしたい」
「万が一の災害でも安心できる住まいづくりをしたい」
「屋根の周辺から雨漏りがしている」という方は屋根リフォーム相談窓口へお気軽にご相談ください。
屋根のプロフェッショナルである専門のスタッフが親切・丁寧にご案内いたします。