ふと、天井や壁紙を見るとシミができている、と「もしかして雨漏り?」と心配になるかもしれません。
シミの原因は雨漏りの場合もありますが、そうでない場合もあります。
今回は天井や壁にできるシミの原因、雨漏りだった場合の原因や対処方法について詳しく解説します。
正しく原因を突き止め、早めの対策をして二次被害を防ぎましょう。
天井や壁紙のシミは雨漏りだけじゃない!考えられる5つの原因
まずは天井や壁紙にシミを作る、代表的な5つの原因を紹介します。
原因によって緊急性が高いものもあり、その後の対応は大きく変わるので、ぜひチェックしてみてください。
シミの原因①結露
雨漏りと勘違いしやすい原因の第一位が結露です。
寒い冬に室内を暖房で暖め、外気との温度に大きな差ができると窓に水滴が付きますよね。同じように屋根裏にも結露が発生する場合があります。
室内で暖められた湿気を含んだ空気が上昇して屋根裏へ到達し、屋根裏内が濡れてシミを作り出します。
結露の見分け方と対処方法
雨が降っていない寒い冬に水滴ができていたり、シミが大きくなっている場合は結露の可能性が高いと言えます。
換気棟や軒天の有孔板、通気口などで屋根裏の換気機能を高めたり、屋根裏の断熱材を補修すると結露を最小限に抑えられます。
シミの原因②天井板や接着剤の劣化
和室によく用いられている、木目のプリントがされたラミネート天井の場合、年月が経つにつれて接着剤の成分が浮き出て変色したり、染み出てくる場合があります。
経年劣化ではなく、加工工程や材料選択のミスが影響しているケースも少なくありません。
一般的な木の天井板やクロスからも似たようなシミができることも。
その場合は天井板を固定している木材の湿気や灰汁が原因となっているケースが多いです。
天井板や接着剤の劣化の見分け方と対処方法
接着剤によるシミは雨漏りと違って直線状に染み出すのが特徴です。
また、水が原因なら触ると湿った感触がありますが、建材の劣化ならそれがありません。
接着剤が原因の場合や軽度の劣化なら、それほど問題はありませんが、見た目など気になる場合はリフォーム業者に見てもらいましょう。
シミの原因③漏水
給水管や配水管の詰まり・老朽化・凍結などにより、繋ぎ目から水漏れをして下の階の天井にシミを作る場合もあります。
築年数が10年以上経つとよく起こるケースです。
トイレなどの水回りの設備が上の階にある場合やお住まいが集合住宅の場合は漏水も疑いましょう。
漏水の見分け方と対処方法
漏水の場合、1度に大量の水が落ちてくることが多いので、シミが大きく成長する場合は漏水の可能性が高いです。
また、ポタポタと水が垂れてくる音が聞こえる場合もあります。
この場合は早めに水道修理業者に相談をしましょう。
シミの原因④害獣による糞尿
家の屋根裏や天井裏は敵がいない上に暖かく、動物にとっては住み良い環境です。
換気口や軒天などに不具合がある場合、屋根裏にコウモリ、ネズミ、イタチなどが侵入していることがあります。
動物が住み着くと、糞尿によってシミを作ります。
衛生的にも悪く、虫が湧く可能性もあるので早めの対処が必要です。
害獣侵入の見分け方と対処方法
天井からガサガサと何か動く音が聞こえる場合はネズミやコウモリが屋根裏に住み着いているかもしれません。
動物特有の臭いもあるので、他の状況に比べて判断はしやすいでしょう。
動物が嫌がる臭いを発する製品などを購入するのもいいですが、確実に追い払うなら害虫駆除の専門業者に依頼することをおすすめします。
シミの原因⑤雨漏り
屋根のすぐ下、屋上のすぐ下の天井が濡れている場合は雨漏りの可能性が高いです。
瓦のズレ、スレートのひび割れ、棟板金の外れ、シート防水の剥離、ルーフィングの不具合など、考えられる原因は多岐に渡ります。
天井ではなく、壁が濡れている場合は外壁のひび割れやシーリングの劣化などが考えられます。
雨漏りは放置をしていい理由は何もありません。放置すればする程、被害は広がります。
カビの繁殖、シロアリの発生、漏電や火災などの恐れもあります。
早い段階で対処すれば、被害も工事費用も最小限に抑えることができますので、できるだけ早めに業者に相談をしましょう。
雨漏りの見分け方と対処方法
結露や天井板のシミと違って雨漏りの場合はジワッと水分が広がったような状態になります。
ポタポタと垂れる程、雨水が落ちてくるようなら雑巾やバケツを使って床が濡れてしまわないよう、応急処置をしてください。
根本的な雨漏りの解決のためには業者に相談をしましょう。
原因はどこか突き止め、それによって必要な工事内容を提案してくれます。
雨漏り解消と再発防止のためには業者選びが何より大事!
私たち屋根リフォーム相談窓口の専門店の職人は、「他社で雨漏り補修をしてもらったけど、また雨漏りがする」というお問合せを何度も受けてきました。
雨漏りの原因を突き止め、正しい補修方法を選択しなければ雨漏りは解消されません。
ここからは雨漏り解消と再発防止のために、いかに業者選びが重要なのか、その理由を解説します。
工事をしても雨漏りが直らない、再発する3つの理由
雨漏りが直らない、再発する原因は大きく分けて3つ考えられます。1つずつ見ていきましょう。
理由①原因の特定が不十分だから
雨漏りはどこから雨水が入り込んでいるのか原因の特定を行います。
その特定ができていない状態で修理を行っても、雨漏りは解消されません。
咳が出ているのは鼻が原因なのに、喉の治療をするようなものです。
「なんとなく、ここだろう」ではなく、しっかりと原因を特定したうえで補修工事をしなければなりません。
理由②正しい修理が行われていないから
雨漏りの原因を突き止められても、正しい修理が行われていない、適当な工事しかしていない場合は雨漏りが再発します。
工事に使用す補修材、ルーフィング、屋根材などにはグレードがあります。
材料選びを誤ると一時的に雨漏りは直っても再発しますし、グレードが低いものを使用すれば3年程で雨漏りが再発することもあります。
ただ、グレードが高いものの方が費用は高くなります。
予算内で正しい方法で、雨漏り問題からできるだけ長く開放できるような工事をしてもらいましょう。
理由③施工箇所以外の部分が点検されていなかったから
建物の築年数が長い場合は傷んでいる箇所が多いものです。
雨漏りの原因が分かり、正しく施工されていたとしても他の部分から雨漏りが再発する恐れがあります。
そうならないよう、雨漏り箇所だけでなくお住まい全体を隅々まで点検してもらえると安心です。
何度も工事をすると手間も費用もかさみますので、総合的に見てもらえる業者に相談しましょう。
工事後も雨漏りが直らない、再発した事例
では、実際に「他社で工事したのに雨漏りが直らない」「雨漏りが再発した」と屋根リフォーム相談窓口へご相談いただいた際の事例を紹介します。
どんな工事がされていたのか、その後、どのような対策を行ったのかを詳しく解説します。
ケース①天窓周りに変性シリコンコーキングが打たれている
雨漏りは天窓周りからでした。点検すると、写真のように補修のために使われたコーキングがボロボロと剥がれていました。
浴室などに使われている柔らかいシリコンコーキングではなく、カチカチになる変性シリコンコーキングが使われているのが、ボロボロと剥がれる原因です。
既存のコーキングと腐食していた板金を撤去。マスキングテープで養生、寸法を合わせた板金を設置しました。
プライマーを塗布して乾燥させ、シリコンコーキングを充填し、雨漏りが解消されました。耐久性の高いものを使用しているので、長く安心してお過ごしいただけます。
ケース②1階窓の上だけ補修されたが雨漏りが解消されていない
サッシ周りから雨水が入り込んできたと1階窓上の補修がされたものの、原因は更にその上で外壁の下地まで傷んでいたため、雨漏りは解消されず。透湿防水シートを張り、雨漏りを食い止めました。
透湿防水シートの上に木工事をし、角波サイディングを張って完成です。水をかけ、雨水が侵入しないことも確認できました。
ケース③谷樋にできた穴にコーキングがされていたが追いついていない
雨漏りによって軒天にシミが広がっていました。軒天にシミは、よくある雨漏りのサインなので見つけたら早めにご相談ください。
軒天の上にある屋根の銅板谷が穴だらけで、ところどころコーキングが施されていましたが追いついていません。
瓦をめくり、銅板谷もめくるとボロボロに腐食した木材がでてきました。
下地に耐久性の高い防水シートを張って谷樋を設置し、瓦を戻して雨漏りを解消しました。また、軒天の張り替えも行っています。
静岡県・八王子市の雨漏りは屋根リフォーム相談窓口へご相談ください!
屋根リフォーム相談窓口は雨漏り補修工事・屋根工事の専門店が集まったトータルリフォームネットの静岡県と八王子市を拠点にした有志のメンバーで構成されています。
雨漏り補修工事は原因を突き止めるのが難しく、残念なことにトラブルも多いのが現状です。
私たちは正しい工事を適正価格で提供するため、質の高い施工はもちろん、各工事のセカンドオピニオン、相談窓口として地域に貢献してまいりました。
屋根のリフォームや雨漏りでお困りの方、ご相談だけでもお気軽にお問合せください。