


今回は、屋根と外壁の塗装をご希望されているお客様のもとへ、現場調査に伺いました。
ご依頼の際、お客様から印象的なご質問がありました。
それは、
「現場調査の時に、屋根もしっかり見てくれますか」
というものです。
お話を伺うと、相見積もりで来た業者さんの中には、屋根に登らずにそのまま屋根塗装の見積もりを出すと言われた会社もあったそうです。
ですが、本来、屋根塗装を提案するのであれば、まずは実際に屋根へ上がり、状態を確認することが大前提です。
私たちはその点をきちんとお伝えし、現場では高所作業車を使って屋根の上に上がり、実際の状況を確認しました。
すると、前回塗装された形跡はあるものの、使用されたのは水性塗料だったようで、屋根材の表面は剥離し、まるで皮がめくれたような状態になっていました。
手触りとしてもかなりザラつきがあり、決して良い状態とは言えませんでした。
また、以前の塗装前には割れも多かったようで、その補修としてコーキングが多用され、その上から塗装されている跡も多く残っていました。
見た目だけではわからない問題が、すでにかなり進行している印象でした。



さらに詳しく確認すると、谷まわりの屋根材が一枚割れている箇所がありました。
通常であれば、屋根材が一枚割れても、その下にはもう一枚別の屋根材が見える納まりになっていなければなりません。
ところが、こちらのお宅では、そのすぐ下に下葺きのルーフィング材が見えてしまっていました。
これは屋根の張り方として不自然であり、施工自体に問題がある可能性が高い状態です。
そのほかにも、屋根材の表面に不自然に釘が打たれている箇所が3カ所ほどあり、全体として見ても、通常の塗装メンテナンスを前提に考えられる屋根ではありませんでした。
そこでお客様には、現在の状態をそのまま正直にご説明し、
今回、当社では屋根塗装はお受けできません
とお伝えしました。
理由は明確で、ここまで状態の悪い屋根に塗装をしてしまうと、改善どころか、かえって屋根材を傷め、寿命を縮めてしまう可能性が高いからです。
お客様は最初驚かれていましたが、状態と理由を丁寧にお伝えしたことで、ご納得くださいました。
そして
「では、どうしたら良いのでしょうか」
というご質問に対しては、KTY冊子をお渡ししながら、
無理に塗らないことも一つの選択肢であること、
そして今すぐでなくても、将来的にはカバー工法の方が適していることをご説明しました。
するとお客様から
「それなら、すぐにでもカバー工法をやりたいです」
とのお言葉をいただき、今回は塗装工事ではなく、屋根カバー工法と外壁カバー工法のお見積もりをご依頼いただくことになりました。
屋根は、見た目だけで判断してはいけません。
本当に必要なのは塗装なのか、それとも別の方法なのか。
そこをきちんと見極めることが、後悔しないリフォームにつながると感じた現場でした。
